ドイツの原子力発電所の現状と分布地図‐ドレスデン情報ファイル

　ドイツには福島事故を契機に脱原発を決定した2011年3月時点で17基の原子力発電所があり、電力供給の約18%担っていた。
　原子力発電所の閉鎖は2015年のグラーフェンフェルトから始まった。
　原発が3基にまで減少し、それらも年内にすべて停止する計画であった2022年にはロシアからのガス供給が停止し、稼働の延長も議論された。その結果、冬の需要期の供給確保を図るために2023年4月半ばまで稼働が延長された。
　2023年4月15日夜半、ドイツ最後の原子力発電所3基が停止し、ドイツは最終的に原子力発電の時代に終止符を打った。核廃棄物の最終貯蔵にはまだめどが立っていない。

原子力発電停止の瞬間をを示すグラフ
（〇枠の中、赤茶色が原子力発電。日本時間2－23年4月16日08：00頃）

出所：連邦ネット庁　電力市場データサイト "SMARD"

原子力発電所	稼働開始	タイプ	総出力(MW)	停止（予定）
Biblis A	1974.08.25	PWR	1,225	2011
Neckarwestheim I	1976.06.03	PWR	840	2011
Biblis B	1976.04.06	PWR	1,300	2011
Brunsbuettel	1976.07.13	BWR	806	2011
Isar 1	1977.12.03	BWR	912	2011
Unterweser	1978.09.29	PWR	1,410	2011
Philippsburg 1	1979.05.07	BWR	926	2011
Grafenrheinfeld *	1981.12.21	PWR	1,345	2015
Kruemmel	1983.09.28	BWR	1,402	2011
Grundremmingen B **	1984.03.16	BWR	1,344	2017
Philippsburg 2 ***	1984.12.17	PWR	1,468	2019
Grohnde	1984.09.04	PWR	1,430	2021
Gundremmingen C	1985.01.18	BWR	1,344	2021
Brokdorf	1986.10.14	PWR	1,480	2021
Isar 2	1988.01.22	PWR	1,485	2022
Emsland	1988.04.19	PWR	1,400	2022
Neckarwestheim 2	1989.01.03	PWR	1,400	2022

データ出所：ドイツ連邦政府資料ほか

　　（2）原子力発電所分布図

　　ドイツの原子力発電所はすべて内陸部の川沿いに立地している。

エネルギー関係データ
1	温室効果ガス排出量の推移と削減目標
2	一次エネルギー消費の推移と削減目標
3	電力総消費量と再生可能エネルギー電力の割合-推移と目標
4	エネルギー資源－自給率、輸入依存度、輸入先
5	一次エネルギー消費量の推移（種類別）
6	発電のエネルギー源別内訳とその推移
7	エネルギー源別の発電能力と実際の発電量の推移
8	原子力発電所の現状と分布地図
9	2000年の原子力合意
10	電力輸出入の動向
11	電力価格の構成と推移
12	再生可能エネルギー拡大目標と進捗状況
13	(1) 再生可能エネルギー拡大の経済効果
13	(2) 再生可能エネルギーの拡大と経済成長率の推移
14	エネルギー政策年表（１KB)
15	エネルギー転換に関する産業界の基本的考え方

-- ドレスデン情報ファイル　2011.06.09 --
更新：2015.06.14、2017.12.31、2020.07.01、2022.01.05、2023.04.23