HOME 基礎データ 歴  史 見どころ 城めぐり 歳時記 生  活 ドイツ経済
見どころリスト
聖母教会
(聖母教会内部)
緑の丸天井
蒸気観光船団
DB鉄道博物館
ピルニッツ宮庭園の椿
椿の植物園
懸架式モノレール
登山電車
テレビ塔
青い奇跡の橋
若返る街
ライプチッヒ見本市
   聖母教会の鐘
ドレスデン聖母教会-鐘楼のひとつ(2005年10月30日、落成式の夜)聖母教会の鐘は全部で8個あります(8口というのが正しい数え方のようです)。18世紀に建てられ、第2次大戦で崩壊するまでの教会およびその前にあった教会も鐘はずっと4個でしたが、教会が2005年に再建された時に8個になったものです。

8個のうち1個だけは古くからあってずっと生き延びてきたものですが、ほかの7個は2002年から2003年の間に鋳造された新しいものです。音楽などさまざまな表現ができるように音が厳しく調整されており、新しく鋳造された7個のうち6個は1回目の鋳造で指定された響きを満たすことができず、もう一度作り直さなければなりませんでした。(そのためかどうかわかりませんが、鋳造した会社は廃業してしまったようです。)

第2次大戦末の爆撃で教会が崩壊した時はどうであったかというと、当時、本来であれば4個あるはずでしたが、一番古い鐘は後述のように、聖母教会にはかかっていませんでした。また、2個は軍用に徴収されて、なくなってしまっていました。このため、爆撃時に教会にかかっていたのは1734年に鋳造された一番大きい鐘(重さ2,750kg)1個だけだったようで、この鐘は教会の崩壊とともにこわれてしまいました。

再建された教会の8個の鐘にはそれぞれ名前や役割があり、たとえば一番大きい鐘は
「平和の鐘・イザイア(Jesaja)」で、下部の直径は1メートル40センチあまり、重量は1,750kgで、主な役割は正午を告げる鐘ということです。また、「祈りの鐘・ダビデ(David)」は夜明けや時刻を告げる鐘となっています。

ずっと生き延びてきた一番古い鐘は売却先から戻ってきた「回想の鐘・マリア(Maria)」で、1518年に鋳造されたものです。もとはドレスデン西方30kmほどのアルトツェラの修道院で使われていたものです。この修道院が宗教改革の過程で閉鎖されたため、ほかの2つの鐘とともに1557年にドレスデンの聖母教会に移されました。この鐘は第1次大戦時にも軍事用に溶融されることなく、1926年には州内の他の施設に売却されていて、第2次大戦の戦災を免れたものです。
ドレスデン聖母教会-鐘楼への設置を待つ真新しい鐘 ドレスデン聖母教会-鐘楼への設置を待つ真新しい鐘 
<鐘楼への設置を待つ出来上がったばかりの鐘 ‐ 2003年5月1日>
<右上の写真は鐘が入っている鐘楼のひとつ
- 2005年10月30日、落成式の夜> 
-- ドレスデン情報ファイル 2008.10.03 --